ビットコインキャッシュハードフォーク5月15日予定|市場に与える影響は?

ビットコインキャッシュのハードフォーク(アップデート)が2019年5月15日に行われる予定です。これまでビットコインの分裂によってキャッシュが生まれ、そして2018年にも二度にわたってアップデートを行っています。

過去にはビットコインキャッシュ自体が分裂騒動に巻き込まれたこともあり、これから先のハードフォークには注意して見ておくべきでしょう。今回のアップデートは一体どのような内容となるのか、その具体的な部分を探っていきます。

 

ビットコインキャッシュ(BCH)のハードフォークは5月15日21時より

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ビットコインキャッシュ(BCH)のハードフォークが、2019年5月15日21時に予定されています。

ハードフォークとは、各暗号資産のブロックチェーン上に重要なシステム変更を加えてアップデートすることです。このシステム変更は、アップデート前の仕様と互換性がまったく異なるため、新しいブロックチェーンを生み出して運用していくことが求められます。すると、もともとの暗号資産の他に、新たなブロックチェーンを有した新規通貨が生まれます。これが暗号資産の「分裂」です。

一方で、システム変更が簡易的で、なおかつアップデート前のシステムと互換性が保てそうな場合、暗号資産の分裂は起きません。専門的な用語で「ソフトフォーク」といいますが、ハードフォークとは異なり、こちらは「小~中規模程度のアップデート」と考えておいてください。

5月15日に予定されているアップデートは、どちらかといえばソフトフォーク寄りの内容となりそうです。以下をご覧ください。

【Bitcoin Cash 2019年5月のアップデート項目】
・シュノア署名の実装
・SegWit(セグウィット)アドレスへの誤送信通貨の回復
・システムによる自動的なリプレイプロテクション

こうした技術的なアップデートは、システムの互換性がとれソフトフォークで終わることも珍しくありません。ただし、ソフトフォークでもBCHの価格に大きな影響を与える可能性もあり、その動向は注視しておくべきでしょう。

実は、ビットコインキャッシュは2018年に2度のアップデートを行っており、そのイベント前には価格が激しく動く傾向にあります。次の項目で、過去のビットコインキャッシュのアップデート内容をお伝えしていきます。

ビットコインキャッシュの2018年アップデート内容

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ビットコインキャッシュが過去に行ったアップデートは、大きく分けて「5月」と「11月」の2回です。結論から言えば、このアップデートを控えた時期、暗号資産市場は総じて値下がりする銘柄が多いなか、BCHの価格は一時的に上昇しています。ハードフォークやソフトフォークが行われる前は、こうした価格急騰が起こりやすいため、今回のイベントでもチャートを注視しておくべきでしょう。

さて、2018年のアップデート内容について、以下で詳しくお伝えしています。

2018年5月のソフトフォーク

ビットコインキャッシュの2018年5月に行われたアップデートは、通貨の分裂も起こらず、ソフトフォークといえる内容でした。ただ、更新されたシステムの内容は重要なものが多いです。

・ブロックサイズ8MBから32MBへ拡張
・スマートコントラクトの実装

上記2つの更新内容を簡単にいえば、ビットコインとの差別化がより明確になったといえるでしょう。

ブロックサイズが大きくなるほど多くの取引データを格納でき、それだけ送金遅延トラブルが発生しにくくなります。また、スマートコントラクトはビットコインには実装されていない仕組みで、取引の自動化を進めやすくする機能です。

ブロックサイズ拡張とスマートコントラクト実装は、ビットコインキャッシュの大きな強みへと繋がるため、市場にもポジティブな印象を与えるアップデートでした。しかし、2018年11月に行われたアップデートは、少し様相が異なります。

2018年11月のハードフォーク

ビットコインキャッシュの2018年11月に行われたアップデートは、最終的に通貨が分裂し、少々後味の悪いハードフォークとなってしまいました。最終的に、BitcoinABCが保有するBCHと、BitcoinSVが保有するBCHという、同じ名称で2種類の通貨に分かれてしまったことになります(現在はBitcoinABCのBCHが正式として解決)。

BitcoinABCとBitcoinSVは、どちらもビットコインキャッシュのクライアントです。つまり、BCHのマイニングを行って勢力圏を広げているということですが、BitcoinABCは全体の40%のマイニング勢力、BitcoinSVは20%と2大勢力圏を構成しています。

2018年11月に行われたアップデートは、もともとBCH管理ソフトのルール変更というソフトフォーク的な内容でした。しかし、この提案がBitcoinABCから一方的に行われたということもあり、BitcoinSVを始めとした勢力が反発し、議論は暗礁に乗り上げてしまいます。

ビットコインキャッシュはもとよりビットコインから分裂して生まれた通貨ということもあり、開発陣(BitcoinABCやBitcoinSVも名を連ねる)の多くが、「ビットコインキャッシュこそ真のビットコインだ」という矜持がありました。一方で、BitcoinABCが提案した内容が、その理想に反するということから、BitcoinABC側とBitcoinSV側の2陣営で争いが起こったということです。

このアップデートを期待する投資家も多く、2018年11月には大きく価格が上昇(5万円→7万円前後)しました。しかし、同じビットコインキャッシュの中で分裂が起きるという事態が起きたことで、11月下旬には2万円台へ、12月には1万円を割り込むほど急降下したのです。

過去のビットコイン分裂から探る市場への影響

ビットコインキャッシュの過去のアップデートから分かるように、システム面の互換性がなく、それを刷新するためにハードフォークを行うこともあれば、開発陣やコミュニティ間で騒動が起き、やむなくハードフォークに陥ってしまうことも起こりえます。

2019年5月に予定されているアップデートでは、通貨の分裂まで起こる可能性は低いものの、このシステムが与える将来性への影響は大きく、しっかりと内容を確認しておく必要がありそうです。アップデート前に価格の高騰が起きることも珍しくありませんが、短期間の価格変動だけではなく、長期的な展望でこうしたイベントを見ていくことも大切です。

まとめ

ビットコインキャッシュに限らず、暗号資産のアップデート時は、ハードフォーク(分裂)かソフトフォークかに注意しましょう。ハードフォークの場合は、開発チームやコミュニティ間でトラブルが発生することもあり、その後の価格に悪影響を与える場合も少なくありません。

先ほどもお伝えした通り、ビットコインキャッシュのクライアントはBitcoinABCやSVなど系列が複雑に絡み合っており、それだけ利害関係も込み入っていると考えておくべきでしょう。こうした主要通貨のアップデート関係は、できるだけ慎重な判断が必要です。

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