Facebookが新暗号資産「リブラ」を公表!新しい決済手段となるか⁉

フェイスブックが独自の暗号資産としてリリースを公表した「リブラ」。GAFAの決済・送金サービスとして最も大々的なものとされ、グーグルやアマゾンにとっても大きな脅威になろうとしています。

今回はリブラの特徴や仕組みなどを紹介しつつ、暗号資産市場にもたらす影響を探っていきます。すでに米議会や英銀行を揺るがすほどのインパクトを持っているため、今年一番の大ニュースになる可能性も高いです。

フェイスブックが暗号資産「リブラ」をリリース!GAFAにも大きな影響

フェイスブックが2019年6月20日、独自の暗号資産である「リブラ」をリリースしました。2019年4月頃からブロックチェーンに参入することを公表していたフェイスブックですが、ここへきて具体的なサービスの詳細を発表したことでビットコインなど暗号資産市場の価格へ大きな影響を与えています。
(参考:FNN PRIME、2019/6/20、何がスゴイ? 世界が変わる?フェイスブックの仮想通貨「リブラ」 新たな課題も…

フェイスブックはSNSのサービスで全世界27億人以上ものユーザーを抱える巨大企業です。それだけに各国当局は、いまだ不明瞭なままの暗号資産取引の消費者保護やマネーロンダリング(資金洗浄)防止など、その影響の大きさから対応を加速していくことがうかがえます。

リブラの特徴・他の決済手段との比較

フェイスブックからリブラが公式リリースされたことは、一瞬で世界中のニュースサイトを駆け巡りました。

これまで数々の世界的企業がブロックチェーンや暗号資産市場に参入することはあっても、GAFAと呼ばれる巨大企業の一員が本格的な通貨発行を行うのは世界で初めてとなります。もし、リブラのサービス提供規模が大きくなれば、暗号資産ばかりではなく、既存の通貨体制や金融秩序に大きな波紋を投げかけることは間違いありません。

リブラの通貨を利用したサービスは2020年から正式に開始される予定ですが、今のうちにその特徴や利用方法などを知っておくのも悪くないでしょう。今後、リブラも現状の暗号資産と同じく、投資用として利用されることが出てくるはずなので、早い段階で詳しい情報を知っておくことは有利となります。

リブラの特徴・利用方法

リブラは、米ドルや日本円など法定通貨との互換性があり、暗号資産の交換所(取引所)やリブラ加盟社を介することで交換をすることができます。今のところリブラ加盟社に認定されているのは、米ウーバーやスポティファイなどの人気サービス企業で、本格的なサービスが始まる2020年には、ベイパルやマスターカードなど更に100以上もの企業が参加する見通しです。

こうした取引所や加盟企業を中継してリブラを手に入れたユーザーは、フェイスブック内の「メッセンジャー」や「ワッツアップ」などで気軽に利用者同士で通貨交換が行えるようになります。また、買い物の決済や国をまたいだ送金もできるなど、キャッシュレス決済サービスや銀行サービスの役割も果たします。

今までの暗号資産の利用場所といえば、せいぜいビットコイン払いに対応している店舗でキャッシュレス決済を行う程度でしかありませんでした。しかし、ペイパルやマスターカードなどと同盟を組んだリブラが定着すると、暗号資産に対応していない店舗でも代金の支払いや送金が行えるようになる可能性があります。

つまり、リブラとは単なる暗号資産にとどまらず、現行のクレジットカードや電子マネーといった決済手段の対抗になる存在といえるでしょう。また、大々的な国際送金サービスを開発している暗号資産リップルにとっても大きな脅威になるはずです。

電子マネーやビットコインと比較したリブラの性質

それでは、国際送金もでき、なおかつ個人間送金も可能なリブラはどれほど有望なのでしょうか。ここでは既存の電子マネーやビットコインなどと、その機能を比較してみました。

リブラ ビットコイン VISA Suica
国際送金 × ×
個人間送金 × ×
決済機能
通貨価値の安定性 ×
ユーザー数 約27億人 約4,000万口座 約18億人 約7,700万枚

 

決済ツールとして送金もでき、同時に決済機能まで備えたものは暗号資産以外にはありません。一方で、これまでの暗号資産といえば利用できる環境が限られており、日によって大きく通貨価値が変動することから実用性に乏しい欠点を持ちました。

しかし、リブラの場合は、米ドルやユーロ、日本円と価値が連動する仕組みで価格の乱高下が起きにくい安定感があります。そのため、現行の暗号資産でいうところのステーブルコインに近く、なおかつ利用できる範囲が国際規模と広いため、リブラは広範囲に普及する可能性を持っていると考えられます。

まとめ

今回は、フェイスブックが新たに開発した暗号資産リブラの特徴や仕組みを紹介しました。サービス開始は2020年という公表が行われていますが、金融業界を中心に大きな波紋を巻き起こす可能性が高く、順風満帆にリリースが行われるかは不透明です(米議会や英銀行などは不信感を表明している)。

一方で、GAFAである世界的企業が独自の通貨を生み出そうとしていることは、暗号資産市場にとって大きなニュースであることに違いはありません。今後はビットコインやイーサリアムといった基軸通貨の立場を揺るがす強力なライバルが出現する可能性もありますし、ブロックチェーンを超える新たな新技術が生まれても不思議ではないでしょう。